今回は、大人気アニメ『鬼滅の刃』の柱カップル、甘露寺蜜璃(かんろじみつり)と伊黒小芭内(いぐろおばない)の関係性に焦点(しょうてん)を当ててみたいと思います。
蜜璃は現在放送中の刀鍛冶の里編で炭治郎とともに活躍する恋柱。
上弦の肆(し)の半天狗との戦いで炭治郎や玄弥(げんや)、禰豆子(ねずこ)がいよいよ危なくなった時、颯爽(さっそう)と登場してくれました蜜璃は、普段は天然キャラなのにいざという時はめちゃくちゃ頼りになる人気の柱ですね。
一方伊黒小芭内な不気味で猜疑心(さいぎしん)が強く、嫌味(いやみ)ったらしい物言いの蛇柱。
話しかけづらい柱ランキングにも堂々二位にランクされており、好感度は登場人物中ワーストタイと言っても過言(かごん)ではないキャラクターです。
そんな蜜璃と小芭内のラブストーリーはファンの間でも最も関心が高く、いつしか「おばみつ」なんて言葉も生まれたほどです。
二人はいつから好意を持つようになったのでしょうか?
鬼滅の扉絵で蜜璃(みつり)と伊黒の密かな恋が噂される!?
柱合会議でも鬼の禰豆子を連れた炭治郎に批判が集まる中、蜜璃だけは天然っぷりを発揮し、粘着質(ねんちゃくしつ)で疑(うたぐ)り深く、猜疑心の塊のような小芭内の物言いにも「蛇みたいで素敵」と心をときめかせていたのでした。
ファンとしては恋の呼吸の蜜璃だけに惚れやすいのかな?くらいにしか思っていなかったこの言葉ですが、やがてファンに衝撃が走ります。
何と百二十四話の扉絵に、蜜璃と小芭内が二人仲良く食事をする姿が唐突に描かれたのです。
それまではさほど二人の関係がクローズアップされることはなかったのですが、一気にファンがざわつきました。
鬼滅のキャラの中でも人気の蜜璃と、ひねくれ者の伊黒をカップリングされたときには、学校のマドンナがいけすかない男と付き合っていたと聞いてがっかりするファンも多そうですが、そんな異色カップルは一気に注目を集め、ファンの間ではさまざまな憶測が流れたのでした。
二人が初めて出会ったのは?
初めて二人が会ったのは鬼殺隊に入った日のこと、産屋敷邸で迷っていた蜜璃はたまたま通りかかった伊黒に助けを求めたのです。その時蜜璃のあまりの可愛さに伊黒は動揺し、蛇の鏑丸(かぶらまる)はパニックを起こして伊黒に噛み付いたほどだったとか。
人間のみならず蛇まで虜にするとは、蜜璃の可愛さは尋常じゃないですね。
そんな可愛さを本人はどこまでわかっているのか?と思えるほど、あざとさがないところは私的には蜜璃の最も好感が持てるところです。
二人は文通をしている?
やがて、百三十二話で明かされたのは、蜜璃と小芭内は文通をしているというのです。
これでファンは一気にヒートアップ。
果たして二人は両思いなのか?
それとも伊黒の片思いなのか?
蜜璃はきっと他の柱とも文通をしているのに違いない!
とか、さまざまな憶測が流れ始めたのです。
恋の呼吸の使い手の蜜璃は恋多き女という側面もあって然るべきだと思えるところですが、しかしそれとこれとは話は別であるっぽいところもまた蜜璃の魅力と言っていいのかもしれません。
二人は両思い?
しかし公式ファンブックではっきりこう書かれたことによって、二人の思いが通じ合っていることが発表されました。
「甘露寺が一番気になっている柱は?」という問いかけに
「しのぶも含め全員気になっていますが、特に伊黒さんと食事や文通をする時が楽しいようです」
との答えが………。
蜜璃も伊黒のことを憎からず思っていたのです。
これを聞いてガッカリする人もいるかもしれませんが、私は「それでこそ蜜璃」と思ってしまいました。
二人の仲をファンも祝福?
そんなこともあり、ファンの間では「おばみつ」という言葉も生まれ、二次創作サイトPixivの中でも「おばみつ」カップルは最も投稿が多く、注目の高さが窺えます。
いくら「恋の呼吸」と言って誰かれ構わずときめくのはいいですが、どこか一途さを保っていてほしいという願いはファンなら誰しもあると思います。
相手が伊黒というのは意外ですが、蜜璃が好む相手ということで、伊黒との仲を応援したくなるのが本当のファンであると思います。
鬼滅のクライマックスで蜜璃(みつり)と伊黒は思いを伝え合う
そんな「おばみつ」ですが、二人は現世で幸せになれたのでしょうか?
宿敵鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を追い詰める最終決戦での出来事についてです。
最期に二人が交わした言葉
鬼舞辻無惨との最終決戦で無惨を追い詰めることになったものの、二人とも瀕死(ひんし)の重傷を負ってしまいます。
傷の手当てをする隠(かくし)を寄せ付けず、二人になった伊黒と蜜璃は次のような会話を交わします。
蜜璃「私、伊黒さんが好き。伊黒さんと食べるご飯が一番おいしいの。だって伊黒さんすごく優しい目で私のこと見てくれるんだもん。伊黒さん伊黒さんお願い。生まれ変われたら、また人間に生まれ変われたら、私のことお嫁さんにしてくれる?」
伊黒「(涙を流しながら)もちろんだ。君が俺でいいと言ってくれるなら」
お互いに思いが通じ合い、蜜璃は喜びの涙を浮かべます
二人は生き残ることができたのか?
重傷を負ってしまった二人は果たして生き延びることができたのでしょうか?
その辺のことは本編では一切描かれておらず、ギャグ柱の異名をとる蜜璃のこと、多少無理筋でもなんらかの形で登場することを期待するファンもいたほどです。
しかし、二百三話、あの世で無惨の世界に引きずり込まれようとする境目(さかいめ)にあって、る炭治郎をこの世に引き戻したのが、殉職(じゅんしょく)した柱たちの手だったのですが、その中に蜜璃と伊黒の手も描かれていました。
それにより、もう二人はこの世にいないということがはっきりしてしまいました。
伊黒に思いを伝え、伊黒もまたその思いを受け止める感動のシーンでしたが、もっと早くに二人がカミングアウトしていたら………歴史にも人の人生にもif(イフ)はないのかもしれませんが、今まさに命が尽きようとしている最期の最期に思いを先に伝える蜜璃は、やはり蜜璃らしいなと思います。
そして、そんな蜜璃の思いをしっかり受け止めた伊黒もまた無口でシャイな侍なんだなと。
まさに日本人的な振る舞いの伊黒に対し、大胆さを感じさせる蜜璃は、後に流行する大正ロマンを牽引(けんいん)したモダンガールの先駈けだったのかもしれませんね。
思わぬ形で幸せになっていた二人
蜜璃と伊黒は結局助からなかったものと思われますが、お互いに思いを伝え合うことができたのがせめてもの救いでした。
しかし、最終話では現世に転生した「おばみつ」が夫婦になり、メガ盛りの定食屋を経営しているという場面がさらっと描かれたのです。
転生して幸せになった二人の姿を見ることができ、泣いて喜んだファンも大勢いたのでした。
しかもお店にはちゃっかり蛇の置物も描かれているという懲(こ)りようです。
メガ盛りの定食屋というのがなんともユーモアがあって好きな上に、伊黒のモチーフである蛇も描くところなどは、さすがという他はありません。
吾峠先生、おみそれしました。
鬼滅の大人気柱が蜜璃(みつり)と伊黒の共通の恩人?
ここで少し、蜜璃と伊黒の過去に遡(さかのぼ)りたいと思います。
筋肉の密度が常人の八倍あり、その上大食いであったため、お見合いの相手から毛嫌いされることもしばしばだった蜜璃は、お館様からの励ましの言葉をもらい、剣士になる道を選びました。
継子になって炎の呼吸をマスター?
そして当時階級が甲だった後の炎柱・煉獄杏寿郎の継子(つぐこ)になり、日々修行に励むのです。
しかし、炎の呼吸はなかなか体得できません。
自信を失いかけたところに鬼との戦いの中で自らの呼吸を生み出し、恋の呼吸が誕生したのです。
小芭内の壮絶な生い立ち
一方伊黒は想像を絶する困難な生い立ちでした。
百八十八話では伊黒が蜜璃への思いを伝えない理由が語られていたのです。
伊黒が生を受けたのは、鬼に支配された一族でした。
生まれた子供を鬼に捧げることで家族は富を得て生かされていたのでした。
伊黒も生まれてすぐに鬼に捧げられる予定でしたが、左右の目の色が違うオットアイだった珍しい外見の子供だったことから鬼に気に入られ、もう少し成長してから食べられることになり、座敷牢に閉じ込められることになったのです。
顔の包帯と決死の脱出
12歳になった伊黒は、蛇のような外見をした鬼の前に引き出されましたが、まだまだ小さかった伊黒はもう少し肉がついてからということで、鬼は伊黒の口を蛇の口のように切り裂いたのです。
恐怖に震え、自らの運命を悟った伊黒は牢を破り脱出。
怒りに燃えた鬼は親族を屠(ほふ)るのでした。
伊黒を救った剣士は炎柱?
そんな伊黒の命を危機一髪救ったのは、炎柱だったということが語られ、風貌からも煉獄杏寿郎の父である煉獄槇寿郎だと思われます。
それ以来伊黒と煉獄家との繋がりが色々考えられるのですが、具体的な話は発表されていません。
ただ、周囲と協調性のない伊黒が常に包帯で顔を覆っているのは、この時鬼につけられた忌まわしい傷があるからで、自分が生まれた一族が穢(けが)れているという思いや、自分自身が原因で一族が鬼に奪われたという重すぎる十字架を背負っていることから、プロポーズはできなかったものと思われます。
伊黒が思いを寄せる杏寿郎
柱合裁判で炭治郎と初めて会った時にも
伊黒「言うことすべて信用できない。俺は信用しない」
などと、猜疑心の強さを見せつける発言を連発していました。
そんな言動が祟ってか一般隊士からも伊黒は敬遠されているようで、「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐」に掲載された番付の「話しかけにくい柱」部門では堂々の二位に入っていました。
しかし、煉獄杏寿郎に対しては「よく話す。好き」と伊黒の方から好意を抱いていることが明確になっております。
そういえば、鎹鴉(かすがいがらす)が煉獄の訃報(ふほう)を小芭内に伝えた時も「俺は信じない」と呟(つぶや)いていましたが、小芭内と杏寿郎とのつながりを考えると、なんとも込み上げてくるものがありますね。
【鬼滅】蜜璃(みつり)と伊黒の恋・まとめ
世の中には意外な取り合わせのカップルが大勢います。
鬼滅のカップルの中でも伊之助とアオイのカップルも相当意外でしたが、おばみつほどのギャップを感じさせるカップルも珍しいでしょう。
そして二人が背負った運命や伊黒の悲しい生い立ちなども合わさって、ファンから最も支持を得るカップルになったものと思われます。
現世では幸せになる時間が残されていませんでしたが、来世で幸せになっているところを見れただけでも、嬉しい幕切れですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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