『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』のキーパーソンと言えるのが霞柱・時透無一郎ですが、彼は天才的剣士でありながら記憶喪失でコミュ障気味というキャラクター。
鬼滅の中でも無一郎役は声優さん泣かせの、骨が折れる役ですね。
今回はそんな難役の時透無一郎役の声優さんにスポットを当て、活動内容について考察していけたらと思います。
【鬼滅】無一郎を演じる声優は、あり得ない程の難役?声の主は実力派の河西健吾さん!
声優さんの実力が試される時透無一郎を演じるのは、河西健吾さんです。
河西さんといえば『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』三日月・オーガス役、『3月のライオン』桐山零役、『Dr.STONE』あさぎりゲン役など数多くの作品で主演やメインキャストを務める声優界の実力者です。
そして二〇一九年から始まった『鬼滅の刃』のテレビシリーズですが、時透無一郎役ですが、意外にも通常のオーディションではなく、直接制作サイドからオファーがあったそうです。
無一郎の透明感とガンダムの三日月・オーガスの持つクールさは、どこか相通じるものがあるような気がします。
無一郎は三日月・オーガスより捉えどころがない?
河西さんも鬼滅は読んでいたそうですが、大ヒットしたコミックのアニメ化ということで当然注目度は高く、そんな中時透役のオファーが制作サイドからきたということは、それまでの河西さんの活躍の評価もまた高かったということでしょう。
河西さん自身素直に嬉しかったそうですが、「難しい役を引き受けてしまった」という実感もあったとか。
事実、透無一郎は、剣を持って二ヶ月で柱に上り詰めた最年少の天才剣士で、その上記憶喪失というハンデを背負っています。
コミュ障ぶりも発揮されて里でも摩擦が絶えません。
霞柱というだけに霞のように捉え所のないキャラクターなので、誰が演じてもなかなかの難役であることは間違いないのですが、そんな中、制作スタッフから河西さんに白羽の矢が立てられたというのは、よほど河西さんの実力が評価されていると言えるのではないでしょうか?
初登場を終えての視聴者の反応は?
無一郎の性格が掴みどころのないものであればあるほど、原作を読んでいるファンの中でも無一郎像はまさに千差万別(せんさまんべつ)、さまざまだと思います。
だからTwitterなどでは「ちょっとキャラ違う気がした」という意見から、「無気力キャラで声が低めなのにかわいい男キャラでいいと思いました」という肯定的な意見までさまざま分かれました。
しかし、それは無一郎に限ったことではないと思いますし、刀鍛冶の里編ではいよいよ戦闘シーンになり、無一郎の戦いっぷりが明らかになります。
炭治郎との交流から徐々に人間らしさを取り戻していき、ついには記憶を取り戻すという無一郎の成長が描かれますので、最初のイメージがV字回復することでしょう。
無一郎が記憶を取り戻していくプロセスを河西さんは見事に演じておられました。
【鬼滅】無一郎の声優は?デビューから十年でガンダムの主役に抜擢!
声優名 | 河西健吾(かわにしけんご) |
出身地 | 大阪府 |
生年月日 | 1985年2月18日(みずがめ座) |
血液型 | A型 |
所属事務所 | マウスプロモーション |
代表作 | 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(三日月・オーガス役)『3月のライオン』(桐山零役)、『Dr.STONE』(あさぎりゲン役) |
河西さんは子供の頃からゲームやアニメが大好きな少年だったそうで、中学時代から密かに声優に憧れを持ち、オーディションを受けたこともあったそうですが、結果は芳しいものではありませんでした。
ちなみに、ご実家が大阪で喫茶店を経営されていらっしゃるそうで、芸能とは無縁のご家庭です。
私も喫茶店が好きで、特に昭和の雰囲気が漂うようなお店が大好きなので、いつかご実家のお店に行けたらいいなと思っています。
河西さんの通っていた高校はエスカレーター式で大学まで行けたそうなのですが、そのまま進学か?就職か?進路を決断しなければならなくなりました。
その時、単純に「サラリーマン人生は面白くないな」という思いと、「自分にサラリーマンがつとまるのかな?」という鬱積した気持ちが強くなってきたそうです。
その時に「何かもっと面白いことがしたい」という気持ちが強くなり、エンターテイメントの世界に飛び込んで、自分を試してみたくなったのだとか。
将来の姿をどう描くか
結局進路相談があり、進学か就職かの決断を迫られた時、子供の頃からアニメが好きだったことから声優の道に進むことを決心し、両親にも夢をカミングアウトしたそうです。
最初は大反対されましたが、両親を説得し、最終的には大阪アミューズメントメディア専門学校声優学科に進学することを許されたそうです。
この学校は通称AMGと言って、東京の総合学院と大阪の専門学校があり、河西さんはご実家のある大阪校に通われていたようです。
十代後半というといろんな選択肢があって、その気になれば何にでもなれると思える年頃ですが、リスクを取れるか否かで人生は全く別物になってしまいますよね。
Bon Joviの自身の生き様を歌ったような楽曲“Its my life”という歌の中には、”now or never(やるかやらないか)”という歌詞が出てきますが、失敗するかもしれないけれど、勇気を出して一歩を踏み出した人しか成功できないんだなと思います。
そういう意味で河西さんは高校卒業の時点で自分の夢に向かって第一歩を踏み出されたんですね。
とても立派だと思いました!
専門学校に通い、念願の声優デビュー
AMGは数多くの有名声優を輩出してますが、他にも、ゲームクリエーターやアニメーター、小説、シナリオ、マンガ、イラスト等々、あらゆるジャンルのクリエイターを輩出しているエンタメ界の名門です。
河西さんが声優に進まれた理由も、ゲームやアニメが好きだったということが挙げられますが、クリエイター方面に進まなかったのは「パソコンやプログラミング、絵、文章を書くなんて、自分でできる気がしなかっため」だとか。
孫子の兵法に「敵を知り己を知らば百戦危うからず」という言葉がありますが、自らの資質をしっかり分析し、見極めることは物事を成し遂げるのにとても重要な要素になってくるということでしょう。
河西さんは二〇〇五年に無事AMGを卒業し、翌年オフィス薫に所属して声優デビューを果たしました。
下積み時代も地道に仕事をこなす
デビューは果たしたものの、その後も下積みは続き、ゲームセンターなどでバイトの日々を送ったそうですが、映画の吹き替えなどで実力を磨き、徐々に大きな役が増え、主役をこなすようにもなってきました。
そして、フリーとしても活動後、二〇一二年に現在の事務所マウスプロモーションに所属して着実にキャリアを積み上げていかれました。
機動戦士ガンダムで主役に抜擢!
二〇一五年のテレビアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』で主人公の三日月・オーガス役で抜擢され、一気活躍の場が広がりました。
三日月・オーガス役のオーディションでは最初年相応の少年役を想定して演じたそうですが、演出家から「三日月はもっとクールな役なので」という指示が出たそうで、河西さんの中では想定外の指示だったそうですが、ディレクションに従って自分なりにクールな役を提示したら受かったとのこと。
確かにぶっきらぼうで最初は何を考えてるのかよくわからない三日月が、仲間と打ち解けてきたり、戦闘になると感情を露わにするなど、徐々に人物像が浮き彫りにされてきます。
最初はとっつきにくい人物が成長することで、好感度が爆あがりするところなど、三日月と無一郎の共通する点を踏まえながら物語を楽しむのも面白いですよね。
ちなみにこの作品では、竈門炭治郎の声を担当する花江夏樹さんがビスケット・グリフォンというオルガの参謀役の少年を、半天狗の分裂体の積怒(せきど)の声を務める梅原裕一郎さんがユージン・セブンスタークという少年兵の役を演じて、河西さんと共演しておられました。
さすが花江さんも梅谷さんも、『鉄オル』でも抜群の声の存在感でした。
二つの作品を見比べると刀鍛冶の里編も鉄オルも、より楽しめますよね。
【鬼滅】無一郎の声優についてのまとめ
鬼滅の無一郎とガンダムの三日月を比べると、なんとなく共通点が見えてくる気がします。
無一郎は始まりの剣士の直系という役でありながら、記憶喪失の中ふわふわした現実を生きており、三日月もまた口数が少なく、クールで何を考えてるかわからないところがありますが、ガンダムを操り、大切なものを守り抜こうとする………。
無一郎も三日月も、つかみどころがなく難しい役どころですが、河西さんの演技力で魅力的な人物を演じきってくれることだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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