鬼滅の刃の物語に登場する鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)の正体については、後半に進むにつれて徐々に明らかになってきます。
彼の正体や背後に隠された過去、その深遠なる力について、物語が進行するにつれて数々の謎が明らかにされてきました。
特に、遊郭編の終盤での一コマ。
上弦の陸として恐れられる堕姫と妓夫太郎を倒した報告を受け取った産屋敷耀哉の反応は、多くのファンを驚かせました。
病を抱えながらも、彼の声からは強い決意と執念が滲み出ていました。
彼が「一族唯一の汚点」として、鬼舞辻を非難するその言葉は、彼と鬼舞辻との関係の深さを物語っています。
しかし、果たして鬼舞辻無惨とは、一体どのような存在なのか。産屋敷家との因縁、そしてお館様の強い執念の原因は何なのか。
これらの疑問を基に、私たちは鬼舞辻無惨の真実を一緒に探っていきたいと思います。
さあ、このミステリアスなキャラクター、鬼舞辻無惨の深層を一緒に解き明かしていきましょう!
【鬼滅】鬼舞辻無惨の正体と産屋敷家千年越しの因縁とは?
時代は平安時代の日本へと遡ります。
この古き良き時代には、現在の鬼の元となる一人の少年が存在していました。
それが「無惨」がまだ人間だった頃。
彼は幼少期から体が弱く、多くの人々から「この子は二十歳までの命では」と囁かれていたと言います。
心優しい家族や周囲の人々は、彼の命を救うためにあらゆる手を尽くしていました。
ある日、彼の前に現れたのは、当時の名医。
その医師は、無惨を救うための特別な試験薬を持参してきました。
しかし、この秘薬は通常のものとは異なる、特別な成分を含んでいたのではないでしょうか?
この時から始まった、産屋敷家と鬼舞辻無惨の因縁のルーツ。
その背後に隠された秘密とは一体…?
善良な医師が与えたこの秘薬には一体何が含まれていたのでしょうか?
無惨の病身を憂いた医師が調合した謎の秘薬
この医師が調合した薬の効き目は何一つ現れていないかに思えました。
その結果に絶望した無惨は医師を亡き者にしました。
しかし皮肉なことにその後肉体は強靭(きょうじん)になっていき人間の力を凌駕するようになりました。
なんと鬼舞辻は医師に与えられた薬により、鬼と化してしまっていたのでした。
試験薬に含まれていた○○○が鬼を誕生させた!
鬼となった鬼舞辻によって犠牲者は増え始め、やがて鬼が台頭しはじめます。
では試験薬には一体何が含まれていたのでしょうか?
実は幻の植物”青い彼岸花”が含まれていたました。
この薬の力によって鬼舞辻は不死身の鬼となってしまったのですが、太陽を浴びると焼滅してしまうという弱点も背負ってしまったのです。
太陽を克服し完全な生命体となることを目指し、手下の鬼たちに青い彼岸花の探索を命じますが、千年探し求めても見つかりませんでした。
鬼舞辻はお館様と同じ一族
鬼舞辻をはじめ鬼を退治する鬼殺隊を束ねるのがお館様と呼ばれて隊士からも慕われている産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)ですが、実は鬼舞辻は産屋敷一族出身なのです。
一族から鬼を出したため呪いをかけられ、産屋敷家の人間は短命になってしまいました。
耀哉もまだ二十三歳ですが、重い病に冒(おか)され、視力も失われてきておりますが、産屋敷は打倒鬼舞辻に執念を燃やします。
「お前は必ず私たちが私たちの代で倒す!」
上弦の陸を倒したと報告が届いた時、病床で耀哉は誓いを新たにします。
戦国時代に鬼舞辻を追い込んだ最強の剣士
鬼舞辻が鬼になってから六百年後の戦国時代、日の呼吸を身につけた最強の剣士継国縁壱(つぎくによりいち)と相対します。
この時の継国の実力は凄まじく、その剣は鬼舞辻をも凌駕(りょうが)しており、無惨はそのまま逃走。
この時の恐怖を鬼舞辻は持ち続けており、その後、継国の命が尽きるまで身を隠したのでした。
鬼舞辻と炭治郎との深い因縁
炭治郎の家族の命を奪ったのは、鬼舞辻でした。
それから2年以上の月日が過ぎ、剣士となった炭治郎は、浅草で鬼舞辻と偶然遭遇します。
その時、炭治郎の耳飾りを見て鬼舞辻の表情は険しくなりました。
実は耳飾りは継国も身につけていたものだからです。
やがてその場を逃れた鬼舞辻は、継国縁壱に完膚なきまで追い詰められた記憶が蘇ったのか、手下の鬼に剣士の始末を指令しますが、その時の目印は「花札のような耳飾り」でした。
日の呼吸に伝承者を次々と葬り去り、愛する家族をも奪われた炭治郎と鬼舞辻との因縁も物語の伏線(ふくせん)としてとても重要な要素だといえます。
【鬼滅】鬼舞辻無惨の正体と厄介すぎる能力4選
無敵の強さを誇り、鬼に対しても平気でパワハラを行う絶対君主の鬼舞辻ですが、その能力はさまざまです。
代表的なものは以下になります。
鬼舞辻の七変化
鬼舞辻無惨は巧妙に人間の姿に化け、ある時は娘の父親として妻と浅草を歩くスーツ姿の紳士、ある時は病弱だがお行儀のいい養子の姿、またある時は鬼たちでも誰だかわからない和装の女性の容姿で現れたこともあります。
しかし、それらはすべて仮の姿で人間社会に溶け込むための仮の姿なのです。
鬼舞辻の血は鬼をさらに強くするが………
鬼舞辻は他の鬼に自らの血を分け与えることで、その鬼をさらに強くします。
しかし、鬼によってはうまく適応できない者もいるのですが、無限列車編の魘夢(えんむ)は見事適応し、下弦の壱として力を増しました。
禰豆子にも鬼舞辻の血が多く分けられているので、堕姫(だき)との一騎打ちの時にその力が急速に強化されます。
鬼は鬼舞辻に呪われる
鬼舞辻によって得られた永遠の命と引き換えに鬼達は鬼舞辻に完全に服従します。
そして
○心を読まれる
○常に居場所を知られる
○鬼舞辻の名前を口にしたら絶命する
という呪いをかけられており、誰一人として逃れられる鬼はいません。
鬼舞辻の驚くべき再生能力
上弦の鬼になるほど、例え体の一部が欠損してもすぐに脅威のスピードで再生するという能力が大いに剣士たちを手こずらせますが、この再生能力が鬼舞辻の体はこれまで戦ってきたどの鬼とも比べ物にならないくらいの速度で最終決戦の時は何人もの柱を相手に持ちこたえます。
しかし、戦国時代に継国から受けた傷はいまだに鬼舞辻にダメージを与え続けているのです。
また鬼舞辻には17本の触手があり、鬼殺隊を苦しめます。
しかし、たった一人であるにも関わらず、それらの攻撃をすべて見切った継国縁壱は鬼舞辻からしても化け物と言わざるを得ない存在だったのです。
【鬼滅】鬼舞辻無惨の正体とは?まとめ
鬼舞辻の正体をさまざまな角度から探っていくと、産屋敷一族と竈門一族に関わる深い因縁が浮かび上がってきましたね。
「因縁」というのは物事が生じる直接の力である因と、それを助ける間接の条件である縁の二つの働きによって起こると説く仏教の教えから来ています。
千年にわたる鬼舞辻と人間との対決は、病弱な少年という「因」と、青い彼岸花という「縁」が織りなした結果起こった「因縁」だったのですね。
そういえば「無惨」という言葉も仏教用語で、「戒律を破って心に少しも恥じるところがない」ことをいいます。
鬼舞辻無惨という絶対悪が強大であればあるほど、この壮大な叙事詩のような物語が加速度的に魅力を増してくるんだと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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