不死川玄弥の活躍が熱い『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』ですね。
鬼滅の一期放送でも登場した玄弥ですが「声優は変わった?」と、刀鍛冶の里編を見て思った方もいらっしゃるようです。
大丈夫、岡本信彦(おかもとのぶひこ)さんのままです。
二〇一九年の第一期の不死川玄弥も最初の登場の時は身長一六〇センチだったのが、二回目の登場では一八〇センチと体格的にも大きな変化がありましたが、声優を務める岡本さんの人生にもかなりのターニングポイントが二〇二二年にありました………。
本記事では鬼滅の玄弥の声優である岡本信彦さんについて、彼に起こった人生の転換期について考察していきたいと思います。
鬼滅のヒール玄弥の声優、岡本信彦さんは将来有望な親分肌の声優さん?
一方そんな玄弥を演じる岡本信彦さんですが、現在大人気の声優さんです。
岡本信彦さんのプロフィール
声優名 | 岡本信彦(おかもとのぶひこ) |
愛称 | のぶくん、ぴこりん |
生年月日 | 1986年10月24日 |
血液型 | B型 |
出身地 | 東京都 |
所属事務所 | 株式会社ラクーンドッグ(代表取締役) |
音楽活動 | 2012年Kiramuneから1stミニアルバム『Palette』発売 |
代表作 | 『青の祓魔師(エクソシスト)』(奥村燐役)
『僕のヒーローアカデミア』(爆豪勝己役) 『ハイキュー!!』(西谷夕役) 『鬼滅の刃』(不死川玄弥) |
受賞歴 | 2009年第3回声優アワードにて新人男優賞を受賞
2011年第5回声優アワードにて助演男優賞を受賞 |
アニメ好き少年が母の朗読で声優の道に
子供の頃からアニメが好きだったことと、母親が朗読のボランティアをしていたことから声優の道を志し、高校時代にプロ・フィット声優養成所に第3期生として入所したそうです。
最近は学校などで絵本の読み聞かせなどを行う「おはなし会」が密かなブームですが、岡本さんのお母さんも子供たちのために時間を作って活動していらっしゃったのでしょう。
子供たちは何だかんだいっても絵本の読み聞かせが大好きです。
想像力や共感力を育むには対面で読み聞かせをしてあげるのがとても重要になってくると言います。
そんなお母さんに育てられた岡本さんの人柄や人望は、活動的なお母様から受け継がれたのではないでしょうか。
その後アルバイトをして稼いだお金で養成所の学費を払い、CDドラマで声優デビューした後、二〇〇六年にアニメ化された滝本竜彦さんの小説『N.H.Kにようこそ!』に出演し、声優としてのキャリアを重ねていきました。
続々と人気作品に出演
翌二〇〇七年にはテレビアニメ『sola』の森宮依人役で記念すべき初主演をしております。
二〇〇九年には第3回声優アワードにて見事新人男優賞を受賞!
そして、二〇一一年第5回声優アワードにて助演男優賞を受賞されました!
少し鼻にかかった力のある声は、とても印象的ですね。
さまざまな作品に出演し、活躍の場を広げ、人気声優になっていきます。
数ある出演作品の中でも私が最も印象に残った三つの作品を見てみましょう。
代表作『青の祓魔師(エクソシスト)』(奥村燐役)
修道院で双子の弟雪男と共に養父に育てられた奥村燐(おくむらりん)は、実はサタンの息子であることを知り、魔界に連れて行こうとするサタンから息子を守ために命を賭した養父のために立派な祓魔師を目指す!というもの。
累計発行部数は一七〇〇万部を突破した通称「青エク」こと「青の祓魔師」の主人公・奥村燐は、魔王の落胤という引け目を背負い、周囲から孤立しながらも自らの進む道を模索するファンタジーです。
魔力と戦いながら大切な仲間たちを守る姿と、サタンの息子というダークなキャラ設定は、岡本さんの持つ爽やかさとドスの効いた声がブレンドされた持ち味ですね。
『僕のヒーローアカデミア』(爆豪勝己役)
通称『ヒロアカ』の名で親しまれている人気アクション漫画の爆豪勝己(ばくごうかつき)は、主人公の緑谷出久(みどりや いずく)とは幼馴染み。
高い身体能力に加え、汗を爆発させる戦法と「クソが!」が口癖の身勝手で粗暴(そぼう)な性格もまた、玄弥のキャラにも通じ、岡本さんの力量が光りますね。
雄英高校でのヒーロー教育により、協調性を芽生えさせるところもまた、困難を通して成長するキャラクターは物語をより面白く展開させ、声優の存在感の見せ所といった感じです。
『ハイキュー!!』(西谷夕役)
烏野高校(からすのこうこう)のバレーボール部を舞台にした「劇的青春」漫画。
バレー部にありながら低身長の西谷夕(にしのや ゆう)は、普段はナンパで口数が多く、女好きキャラだが、抜群の反射神経から繰り出されるレシーブが神がかり的に上手い天才的リベロ。
等身大の高校生の青春をユーモラスで、熱く演じてます。
チームを鼓舞(こぶ)して勝利に突き進む姿は「烏野の守護神」の名にふさわしく、見る人の心を鷲掴(わしづか)みにする人気キャラです。
プライベートでは………
そんな人気声優の道を直走ってた岡本さん、プライベートでも文春砲を被弾するなど実は色々あったようですが、二〇二〇年に元プロ雀士で声優の大亀あすかさんと結婚していたことをご自身のブログで発表しました。
しかし精力的に仕事を続ける中、二〇二一年十月二四日、三五歳の誕生日の日にTwitterを開設し、日常の様子や仕事情報をマメに発信し始めましたが、そんな中思わぬ事態が起こります。
鬼滅、玄弥の声優の心意気!「この場所を守るために」代表を引き受ける
Twitter開設から十日後の二〇二一年十一月四日、所属事務所であるプロ・フィットが二〇二二年三月いっぱいでマネジメント事業から撤退することを発表したのです。
事務所からの理由としては「責任あるマネジメントが出来なくなった」という事なのですが、岡本信彦さんをはじめ、悠木碧さん、石川界人さん、鬼頭明里さん、ファイルーズあいさんなどの有名声優を擁する第一線の声優さんを擁する事務所がなぜ声優のマネジメントを手放したのか?
はっきりした理由はわかっていません。
所属事務所の突然の声優マネジメント事業撤退に新しい事務所を設立
岡本さんからしても十代の後半からプロ・フィット養成所に通い始めた声優としてのホームのような事務所への思いたるやいかばかりだったでしょう。
同時に実績のある声優たちは移籍先を探すことはできるでしょうが、苦楽を共にしてきた仲間たちが散り散りになる可能性を考えると、いてもたってもいられなかったのではないでしょうか。
そこで岡本さんを中心に新会社である株式会社ラクーン・ドックを設立し、プロ・フィットに所属していた声優さんたちや養成所の生徒さんを受け入れることが発表されたのでした。
ほとんどの声優が岡本さんの元に
プロ・フィットから新事務所株式会社ラクーン・ドックに移籍した声優さんはなんと三十四名。
岡本さんが代表取締役となり、別事務所を設立しようとしていた事務所スタッフと共に構想を一本化して二〇二二年四月一日から心機一転、新たに声優マネジメント会社をスタートさせたそうです。
ご自身のブログでも「プロ・フィットについて」と題して、独立のことを報告しておられました。
そこでは、自身が学び、育てられた場所がなくなることの寂しさと、「この場所を守るため、また未来ある役者を守るため」に独立を決意された決意のほどが滲み出ておりました。
声優業も「変わらず全力で続けてまいります」と表明されており、男気と実力を兼ね備えた岡本さんの人生の大きな転換期にリスクを恐れない、並々ならぬ決意が読み取れます。
そんな岡本さんだからこそ、彼の元に多くの声優たちが集い、責任も大きくなったことで、もしかしたら声にも深みが増したのかもしれません。
ラクーン・ドッグに移籍するプロ・フィット所属声優(敬称略)
ラクーン・ドッグ | 岡本信彦 | 増岡太郎 | 高橋伸也 | 相馬康一 |
杉崎亮 | 峰健一 | 小林康介 | 堀江瞬 | 関幸司 |
桐明衝 | 津田拓也 | 川田祐 | 松岡洋平 | 塩屋翼 |
森沢芙美 | 升 望 | 高森奈津美 | 中根久美子 | 岡田幸子 |
三宅麻理恵 | 羽月理恵 | 長妻樹里 | 鬼頭明里 | 石見舞菜香 |
長谷川育美 | ファイルーズあい | 高柳知葉 | 首藤志奈 | 真中桂子 |
大島美咲 | 田中那実 | 飯田ヒカル | 酒井美沙乃 | 菱川花菜 |
他の事務所に移籍したプロ・フィット所属声優(敬称略)
声優名 | 移籍先 |
悠木碧 | 青二プロダクション |
石上静香 | 大沢事務所 |
石谷春貴 | 大沢事務所 |
坂泰斗 | 大沢事務所 |
渡辺紘 | ケンユウオフィス |
石川界人 | ステイラック |
鬼滅キャラ玄弥の声優についてのまとめ
声優でありながら事務所の代表となって責任も大きくなりましたが、その分新たなやり甲斐が生まれたことでしょう。
多くのものを引き受けたことで、演技の方でもレベルが上がったのではないでしょうか?
実際に『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』の第六話「柱になるんじゃないのか?」での、玄弥が過去を回想するシーンの岡本さんの演技は、それまでの荒々しく粗暴な玄弥ではなく、少年時代の純粋さを見事に演じ分け、表現しており、惹きつけられるシーンでした。
あれだけ第一印象が悪かった玄弥ですが、過去の悲しみを抱え込み、兄の実弥への思いを抱きながら高い目標に向かって精一杯努力する姿に、徐々に好感を抱かされた人も多かったのではないでしょうか。
それというのも、岡本さんの真摯な役作りや声優としての力量が玄弥というキャラクターに好感度を与えているのだと思います。
岡本さんほどの実績がある声優なら、他の事務所に移籍することもさほど難しくなかったと思うのですが、やはり自らの学び舎であり、ホームである事務所を守りたい一心で、あえて大変な役目を引き受けられたのだと思います。
そんなお人柄も、岡本さんが演じる玄弥の声の演技によく反映されているのではないでしょうか。
ちなみに新事務所ラクーン・ドックには『鬼滅の刃』に出演している声優は他にもおり、禰豆子役の鬼頭明里さんや、我妻善逸の鎹雀のチュン太郎の石見舞菜香さんも所属しておられます。
あと別事務所に移籍しましたが分裂鬼の一人可楽(からく)を演じる石川界人さんは元プロ・フィットの声優です。
それぞれの声優さんのこれからの活躍が楽しみですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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