鬼滅の刃の登場人物の中、実弥(さねみ)と玄弥(げんや)は、登場人物の中でも性格がヤバいキャラのランキング一位と二位を占めるのではないでしょうか?
この二人、苗字も同じ不死川(しなずがわ)ですが、二人は兄弟であることは隊の中でも不確実な情報としてですが知れ渡っています。
刀鍛冶の里編でも第一話で、
炭治郎「あ、そうだ。甘露寺さんが温泉で会ったのは不死川玄弥という俺の同期でしたよ」
甘露寺「えっ、そうだったのぉ?不死川さんの弟さんでしょ?でも不死川さん弟いないっていってたの。仲悪いのかしら。切ないわねえ………」
と、実弥が弟の存在を否定していたということが、甘露寺蜜璃(かんろじみつり)によって語られています。
一体二人にはどんな過去があったのでしょうか?
探っていくと、かなりディープなエピソードが浮かび上がって来ました。
【鬼滅】実弥(さねみ)と玄弥(げんや)は二人で母と兄弟たちを守ると誓ったのだが………
現在放送中の『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』では、上弦の肆・半天狗と上弦の伍である玉壺が襲来しますが、玄弥は炭治郎・禰豆子と共に大活躍します。
しかも、玄弥は急所を刺されても生き続ける肉体を持っています。
では玄弥はなぜ剣士になったのでしょうか?
もとは家族思いの優しい兄弟
実弥と玄弥は七人兄弟の長男と次男。
父親はすぐに子供たちに手を上げるろくでなしだったのですが、母親は体を張って守ってくれるような立派な人だったそうです。
母が小さな体で一家を切り盛りしてくれていたのですが、ある時、父親は刺されて突然命を落としてしまいました。
その時に実弥と玄弥は誓います。
実弥「家族は俺たち二人で守ろう。これからは、俺とお前でお袋と弟たちを守るんだ」
玄弥「これからはじゃなくて、これからもだよな」
その後、とても優しい笑顔を見せる実弥が印象的でしたね。
兄弟の誓いが崩壊するあり得ない出来事
母と幼い兄弟たちを実弥と玄弥は守る決意をした矢先のこと、仕事に出かけた母がいつまで経っても帰って来ませんでした。
心配になった実弥は母を探しに外に出て、家では玄弥が幼い弟や妹達の面倒を見ていました。
まもなく夜も明けようとするころ、はげすく家の戸が打ち鳴らされました。
弟たち「あっ、母ちゃんだ!」
制止する玄弥のいうことも聞かず、母の帰りを待ちわびていた弟たちは戸を開けてしまいました。
すると、突然家の中に凶暴な黒い影が乱入し、兄弟達は傷ついて倒れてしまいます。
人間離れした身のこなしにたじろぎつつ、
玄弥「獣か?野犬……いや狼だ!暗くて見えない。速い!」
あわや襲われそうになる玄弥。
しかし間一髪、そこに体を張って玄弥を助ける実弥が登場し
実弥「玄弥、逃げろ!」
と促します。
玄弥は医者を呼ぼうと外に出て、兄の無事を確かめるために実弥を追うのですが、そこで見たものは、実弥の手にかかった最愛の母の姿でした。
突然襲ってきた獣の正体は、狼ではなく、鬼になった母だったのです。
呆然と立ち尽くす実弥に対し、心無い言葉を投げかける玄弥は、鬼になった母に兄弟を奪われ、そして母さえも失った現実を受け止められず、あまりのことに気が動転し、悲しみと絶望の矛先(ほこさき)を実弥に向けたのです。
そんな玄弥の罵詈雑言(ばりぞうごん)を黙って引き受ける実弥の心中たるやいかばかりだったでしょう。
後に玄弥は、実弥に放った心無い発言を心底後悔するのでした。
そして、兄を追って自らも剣士になるべく入隊したのでした。
ただ、兄に謝りたい一心で………。
【鬼滅】実弥(さねみ)と玄弥(げんや)は二人して登場するなりヤバさMAX
家族を鬼に奪われた過去は炭治郎と同じ悲しみを背負って鬼と戦っていますが、不器用な二人は登場するなりかなり独善的なキャラとして印象的です。
玄弥の初登場は最終戦別での生き残りの中にあったが………
鬼滅の刃の登場シーンを見てみたいと思います。
まず最初に登場するのは弟の玄弥でした。
最終戦別で炭治郎と共に生き残った五人の中に玄弥はいました。
しかし、気が立っていたのか、刀を寄越(よこ)せと禿(かむろ)の髪の毛をつかみ、暴力的に迫ります。
それを諌(いさ)めたのは炭治郎でした。
炭治郎は玄弥の腕をとり制止させますが、玄弥は挑発的な態度を取るため、炭治郎は掴んだ腕に力を込め玄弥の腕は鈍い音を立て、折れてしまいました。
実弥との初対面で炭治郎は完全にブチギレる
炭治郎は那田蜘蛛山が終結したあと、柱合会議で審判を受けます。
隊士でありながら鬼の禰豆子を連れていたことが問題になったのです。
そんな中、禰豆子が入った木箱を担いで登場するのが実弥でした。
そして箱に刀を突き刺して鬼の禰豆子を挑発したのです。
これらの仕打ちに炭治郎は激怒し、実弥に頭突きをお見舞いしますが、禰豆子は鬼の身でありながら挑発に乗ることはありませんでした。
しかし、実弥の挑発は続きます。
あとで明かされますが、実弥は稀血(まれち)と言って鬼にとっては酩酊するくらい美味しい特別なものなのです。
しかしそこでもし禰豆子が鬼の本性を出してしまうと柱達に成敗する口実を与えてしまいます。
卑劣な実弥の稀血トラップにさえ禰豆子は惑わされず、お咎(とが)めなしになりました。
しかし、炭治郎の気持ちはおさまりません。
隠(かくし)に運ばれていたにもかかわらず、わざわざお館様の前に戻り、実弥に向かって
炭治郎「その傷だらけの人に頭突きさせてもらいたいです!絶対に!」
などと直談判をしますが………。
もちろんその願いが叶えられることはありませんでした。
玄弥は二回目の登場でも炭治郎を無視
炭治郎は那田蜘蛛山のあとはしばらく蝶屋敷で療養をします。
そこには同期の善逸や伊之助も一緒でしたが、そんな嬉しい再会の後、蝶屋敷の廊下で同じく同期の玄弥と炭治郎はすれ違いました。
しかし、玄弥は道を譲ることなく、炭治郎とぶつかりそうになります。
そこで炭治郎は最終選別の時にもめた玄弥だと悟り、声をかけるのですが、炭治郎の呼びかけに反応することなく行ってしまうのでした。
しかし、その後ろ姿を見て、最終選別の頃とは比べ物にならないくらい玄弥の筋骨が隆々としていることに驚かされます。
玄弥と刀鍛冶の里での再会
炭治郎は刀鍛冶の里の温泉で、玄弥とまたしても再会します。
しかしその肉体は異様なほど隆々としており、おまけに傷だらけでした。
しかも、温泉で抜けた歯が再生していたり………何やら人間離れした能力を身につけています。
最終選別の時は一六〇センチだった身長が、一八〇センチにまで成長していたのです。
これは玄弥が「鬼喰い」を行っていたからでした。
鬼喰いとは文字通り、鬼を食べることで一時的に鬼の力を得る特異体質になったのです。
しかし、その裏には呼吸が使えないというコンプレックスがあったのです。
【鬼滅】実弥(さねみ)と玄弥(げんや)の過去まとめ
いかがでしたか?
登場した時は好感度がかなり低めの実弥と玄弥でしたが、過去には炭治郎に匹敵する残酷な過去がありました。
そんな実弥と玄弥の不器用な人格が物語が進むにつれて解きほぐされていき、感動へと昇華していくのもこの物語の魅力と言えるのではないでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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